「かばさん薬局」根岸店で管理薬剤師をしている石田です。管理薬剤師として医薬品の管理や書類の作成、業務の流れの見直しといった店舗の管理業務を行いながら、在宅訪問業務にも力を入れています。高齢者の増加にともない、訪問医も増えている状況のなかで、薬局としても在宅訪問を推進していった結果、いまでは月に約160件の訪問を行うようになりました。訪問先の患者様の「ありがとう」を心の支えに、日々業務にあたっています。
患者様に近い存在として密に関わっていける仕事だと思い、薬剤師の道を選びましたが、そういった意味でも患者様と向き合う時間の多い在宅訪問の業務にはやりがいを感じています。ただ、患者様によって薬剤師に対して思うことなども異なるはずなので、患者様に合わせて距離をつめたり、距離を少し置いたりと、適切な距離感をはかることは意識していますね。
8:45 | 出勤 |
9:00 | 在宅準備 |
10:00 | 在宅訪問2~4件 ・管理業務など |
12:00 | 在宅指導報告書作成・鑑査業務・在宅準備 |
13:00 | 休憩 |
15:00 | 在宅訪問 4~8件 |
18:00 | 翌日のスケジュール確認/作成 ・指導報告書の作成 ・その他管理業務 |
19:00 | 退社 |
在宅訪問は、お薬をお渡しするだけでなく、正しく飲んでいただくためのお力添えもできるので、処方されているお薬が飲めないという患者様にはお話をうかがい、改善策を考えるようにしています。お薬を飲む時間をずらすことで対応できれば、そのようにご提案しますし、処方しなくてよさそうなお薬があれば、お薬手帳に記入するなどしてドクターに判断を仰ぎます。患者様からはなかなかドクターに言いにくかったりすることもあるので、私が患者様とドクターの橋渡しをする存在となり、患者様に合った解決策を探っていければいいなと思っています。
在宅の件数も増えるなか、管理業務も行うとなるとそれなりに大変ですが、つらいと感じることはないですね。ほぼ残業することなく時間内に業務は終えていますし、休日とのメリハリもしっかりつけられているんですよ。
薬剤師を目指す学生のみなさんには、「薬剤師になってやりたいこと」を明確に持ってほしいと思います。やりたいことが明確にあると、薬剤師として働くモチベーション、会社選びに役立ちます。私の場合は、「個人宅の在宅」でした。最初はただ在宅に取り組みたいと思っていましたが、薬局実習を通して、薬局で待っているだけ、お薬を届けるだけではなく、直接自宅にうかがい、その人の生活を支え、深く関われるところにやりがいを見出したんです。最初は漠然としたイメージでいいと思いますが、そこから一歩踏み込んで考えてみると、自分の進みたい道が見えてくるのではないでしょうか。